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​INTERVIEW

​【Power Word by RAIAK 2019
 10.20『PANCRASE309』アニー・カロリネ戦後インタビュー
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「自分らしい試合でしたよね。

自分の人生みたいな(笑)」

Power Word by RAIAK 2019

10月20日のパンクラスでブラジル人ファイターのアニー・カロリネに判定2-1で勝利、パンクラスで初の連勝を飾ると共に女子フライ級2位にランクアップしたライカ。激闘から数日、試合での心境や来年の目標などを語ってもらった。

「前の自分ならここで終わってるな」と思いながら闘っていた

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――前回は1分足らずでの一本勝ちでしたが、今回は5分3ラウンドをフルに戦い抜き、接戦をものにしました。

 

ライカ あはは、ギリギリでしたよね。勝ててよかったです。

 

――試合後、リング上でマイクを向けられ「楽しかったです」と答えていたのが印象的でした。あの言葉の真意は?

 

ライカ 実はあんまり覚えてないんだけど、きっと楽しかったんでしょうね(笑)。何だろう…練習ではピンチを含めていろんな場面を想定してスパーリングをやったりするじゃないですか。その場面のほとんどが試合の中で出てきたからかな。成長を試せたというか。

 

――ヤマを張っていた所がテストに出た!じゃないですけど(笑)。グラウンドでは腕十字や三角締めなど次々に仕掛けられ、それを何とかしのいでいく展開が続きました。

 

ライカ そうそう、ヤバい所を突破したり、危機を乗り越えたり、「ここで絶対極められねえ!」とかね。試合中はそういう気持ちでずっとやってましたよね。

 

――正直、1ラウンドで終わってもおかしくなかったというか。あの時点で勝てると思った人はほとんどいなかったのでは…。

 

ライカ そうですよね。自分も「前の自分だったらここで終わってるんだろうな」と思いましたし、「だから絶対に次のラウンドまで行くんだ」って気持ちでやりました。「ちょっとでも自分が強くなっているんだったら、ここをしのげるはずだ」って。一緒に練習をさせてもらっている藤野(恵実・パンクラス女子ストロー級1位)さんも試合前に「強くなっているよ」という感じで言ってくれていたから、それを自分で確かめたというのもありました。だから自然と言葉として「楽しかった」って出たんでしょうね、終わった時。勝って嬉しいとか、もちろんそれもあったけど、それ以上に試合を楽しめたんだろうなって。

やっとあの小っさいグローブで思いきり殴り合えるようになった

 

――毎試合のことですが、各ラウンドが終わるとフラフラになってコーナーに帰ってくるんですよね。それもあって「今日はダメなんじゃないか」と思ってしまったりして。

 

ライカ ラウンドごとにダメージもあるし、やっぱり一時的にフラついたりはしますよね。全部出し切った放心状態というか(笑)。でも1分間で回復できます。回復力はあるほうなんじゃないかな。いつもそうですけど、今回もスタミナ的には3ラウンドまったく問題なく闘えました。でも、今回は本当に自分との闘いでしたよね。

 

――自分との闘い

 

ライカ 一瞬でも「ダメだ」と思った瞬間に腕とか持っていかれていたわけだから。もちろん相手と対戦してるんだけど、自分の気持ちひとつで試合が変わるという意味では、自分の精神面との闘いでしたよね。第3ラウンドもそう。最後はボクシングでの闘いになったわけやけど、そこでも自分との葛藤があって。ひとつでもパンチを当てて、少しでも手数を出して勝ちたいという気持ちはあるのに、自分もそれなりにダメージがあったから、本当にギリギリのところで闘って。でも、そういうのも含めてたぶん楽しかったんだと思う。

 

――そういえば、今回は珍しく顔に痣ができたり、目が腫れたりしています。

 

ライカ 自分もそれなりにパンチをもらってたから、目のほうがね。だんだん距離感がわからなくなってきて、「ああ、視界がふさがってきたな」って。でも、とりあえず勝つためには行かないといけない。もうそれだけで前に出てましたよ。逆にカウンターをもらってやられる可能性もありましたからね。

 

――総合格闘技デビューから丸5年になりますが、オープンフィンガーグローブでの闘いにはすっかり慣れましたか?

 

ライカ そうですね。やっとあの小っさいグローブで思いっきり殴り合いができるようになったかなっていう感じはしますね。最初は怖かったもん。それもあって組みにいったりしてたんで。パンチで倒して勝つ。そこを目指していきます。せっかく長いことボクシングやってきたことだし(笑)。

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​来年はタイトル挑戦できるところまで行きたい

 

――今回の勝利でパンクラスでは初の2連勝。またパンクラス通算4勝3敗と勝ち越しに成功しました。

 

ライカ 最近は負け、勝ち、負け、勝ちと来ていたから、本来の順番は負けだったんですけど、何とか食い止められました(笑)。しかもブラジル人に連勝できたのは嬉しいですね。総合的に見て、本当に自分より強い相手じゃないですか。その相手に勝てるのは嬉しいですね。寝技も取られなかったし、最後はプレッシャーで相手を下がらせて、自分の得意なところへ持って行けたので。

 

――毎試合、招待している児童養護施設「聖母愛児園」の子供たちも、最後まで粘っての勝利をすごく喜んでくれていました。

 

ライカ 何ていうか、自分らしい試合でしたよね。自分の人生みたいな(笑)。もし1ラウンドにあっさり極められていたら最悪でしたよ。みんなも「またかよ」ってなるだろうし。その「またかよ」だけは絶対にダメだと思って。もう必死だった。自分は強くなってるはずなんだからって。そこはもう自分を信じて。勝ててよかったよ、本当に(笑)。

 

――これでパンクラスでのランキングも女子フライ級3位から2位に上がりました。。

 

ライカ 来年はタイトルに挑戦できるところまで行きたいですよね。でもチャンピオン(シッジ・ホッシャ)も1位(マイラ・カントゥアリア)もめちゃくちゃ強いブラジル人で、ハードルは高いですよ。まだまだ今のチャンピオンに勝つには、自分の今の実力じゃ厳しいと思うので。時間がない中でどこまでできるか分からないですけど、挑戦していきたいと思いますね。

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